【2017年版】フィリピンのデジタル事情(インターネット・ソーシャルメディア)【1】
TAKUSEKIです。
フィリピンのインターネットやソーシャルメディアなどデジタル事情について、もっと知りたいと思い、色々と調べてみました。
ソーシャルメディア管理プラットフォーム「Hootsuite」と英国コンサルタント「 We Are Social Ltd.」は、年に1度、世界のデジタル状況についてまとめた「Digital」を発表しています。
今回は、2017年1月に発表された「Digital 2017」に基づいて、フィリピンのデジタル状況について、日本語でご紹介します。
出典:https://www.slideshare.net/wearesocialsg/digital-in-2017-southeast-asia
フィリピンのデジタル状況
フィリピンの総人口は「1億300万人」。
世界的に見ても12番目に人口が多い国とされており、若者が多く、出生率も高いことから、今後ますます人口は増えてくるものと考えられています。
デジタルに関する数値は下記のとおりです。
・インターネットユーザー
→6000万人(全体の58%)
>世界平均:50%
>日本:93%
・ソーシャルメディアユーザー
→6000万人(全体の58%)
>世界平均:37%
>日本:51%
・モバイル契約数
→1億2940万人(全体の126%)
>世界平均:66%
>日本:147%
・モバイルでのソーシャルメディアユーザー
→5400万人(全体の52%)
>世界平均:34%
>日本:51%
フィリピンのデジタル関連の数値は、どれも世界平均以上であり、近年インターネット環境の向上により、飛躍的にインターネットユーザーやソーシャルメディアユーザーが増加してきています。
とりわけ、ソーシャルメディアのアクティブユーザーはとても多く、総人口に占める割合だけで見れば、日本以上に盛んであると言えます。
どういった種類のソーシャルメディアが人気なのか、どのくらい使われているのかなどは、今後細かく紹介していきます。
デジタル領域の成長状況
ここでは、フィリピンのデジタル状況について、2016-2017年の推移を紹介しています。
・インターネットユーザー
→1300万人(+27%)増加
>2015-2016:+7%
・ソーシャルメディアユーザー
→1200万人(+25%)増加
>2015-2016:+20%
・モバイル契約数
→1000万人(+9%)増加
>2015-2016:+4%
・モバイルでのソーシャルメディアユーザー
→1300万人(+32%)
>2015-2016:+28%
モバイル契約数以外は軒並み2桁成長をしています。
前回の成長率(2015-2016)と比べても、今回の成長率(2016-2017)はさらに成長幅が大きくなっており、インターネット環境や所得の増加等により、この傾向はさらに続くものと思われます。
デバイスの使用状況
ここでは、成人人口に対する各デバイスの使用状況を示しています。
フィリピンの成人の●●%が、このデバイスを使用しているといった統計データです。
・モバイル全般
→成人人口の88%
・スマートフォン
→成人人口の61%
・デスクトップとノートパソコン
→成人人口の39%
・タブレット
→成人人口の25%
・テレビ全般
→成人人口の91%
・インターネットコンテンツをTVにストリーミングするデバイス
→成人人口の12%
・電子書籍リーダー
→成人人口の6%
・ウェアラブルデバイス
→成人人口の5%
フィリピンの成人については、88%がモバイルを所有しており、モバイル文化が出来上がっています。
前回2016年時点の同データを見ると、各デバイスの数値にそこまで大きな変動はないですが、「スマートフォン」のみ2016年から「+6%」増加しています。
モバイル全体の割合が変わらない中で、スマートフォンの割合だけが伸びているということは、フィリピンでもスマートフォンの利用が年々増えているということがうかがえます。
一方で、電子書籍関連やウェアラブルデバイスでは、この1年で大きな変動はなく、全体に占める割合も少ないことから、まだ浸透していない状況です。
1日あたりのメディア接触時間
ここでは、メディアごとの1日あたりの利用時間を表しています。
・パソコンとタブレットからのインターネット利用時間
→1日あたり9時間
・モバイルフォンからのインターネット利用時間
→1日あたり3時間36分
・全メディアからのソーシャルメディア利用時間
→1日あたり4時間17分
・テレビ視聴時間
→1日あたり2時間30分
2016年時点の同データと比較すると、「パソコンとタブレットからのインターネット時間」が大幅に伸びています。
2016年時点では「5時間12分」が2017年時点では「9時間」に増加しています。
上記「デバイスごとの使用状況」データを見ると、成人人口に占めるパソコンとタブレットの利用者の割合に変化はないことを考えると、使用方法に変化が現れていると見ることができます。
ネット環境の改善等により、パソコンやタブレットを使用して、動画閲覧などの使われ方がされてきているのではないかと思います。
また、同じく2016年時点と比べると「モバイルからのインターネット利用時間」が「約20分」、「全メディアからのソーシャルメディア利用時間」は「約30分」増加しており、今後さらにスマートフォンが普及していくことを考えると、この時間も伸びていくものと考えられます。
とりわけ「全メディアからのソーシャルメディア利用時間」は、世界で1番フィリピンが長いという結果が出ており、世界的に見てもソーシャルメディアが盛んな国になっています。
「フィリピンのデジタル事情」第1弾は、フィリピンのデジタル事情の全体的な部分に触れました。
次回以降は、インターネットの利用状況やソーシャルメディアの利用状況について、さらに細かく掘り下げてご紹介していきます。
ぜひお楽しみに!
出典:https://www.slideshare.net/wearesocialsg/digital-in-2017-southeast-asia
フィリピン在住クリエイター/ブロガー
たくせき(TAKUSEKI)